慢性膵炎な私の毎日(初代)

2005年5月~2007年2月にかけて、体調が最も悪かった時期のブログです。

患者からES細胞2005年05月20日 21時40分09秒

慢性膵炎患者にとって完治の治療法が見つかることは夢です。慢性膵炎では膵臓の細胞の「線維化」が進行し、いったん線維化した細胞は2度と元にもどらないからです。
しかし夢に近づく治療法としてはES細胞による膵臓再生があるのではないかと考えています。
今日の新聞にソウル大のチームが患者の細胞を利用してES細胞を作ることに成功した、とありました。
現在ES細胞をもとに治療が行われようとしている主な病気は、パーキンソン病や脊髄損傷などの神経細胞にかかわるもの、心筋梗塞などの心筋細胞にかかわるもの、膵島細胞の再生による1型糖尿病の完治、などがあるようです。
ES細胞の研究はマウスによるものが多く、何か大きな記事になってもまだネズミの段階での話ということがあるのですが、今回は成人の、しかも現実にES細胞による治療を見通した患者さんからの細胞をもとにしているという点で画期的な印象を受けます。
膵臓については糖尿病への応用にエネルギーが注がれています。慢性膵炎もやがて糖尿病に進行する可能性が高いので無関心ではいられませんが、膵炎そのものをES細胞によって治療できないのでしょうか。
ネットで調べた範囲では残念ながら、その分野の研究をおこなっている研究者はまだ見つかりません。
膵炎も、一生患者につきまとい、著しくQOLを低下させるやっかいな病気です。
どこかにES細胞を膵炎治療に応用している研究者はいないでしょうか。
 
 

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