慢性膵炎ノート

明るく!慢性膵炎生活

このサイトについて

  私は慢性膵炎の患者でカオルといいます。
   慢性膵炎は何らかの原因で、膵臓から出る消化液が膵臓自体を消化してしまうという病気です。主な症状は、上腹部や背中の強くしつこい痛み、下痢、吐き気などです。また、痛みが長期に渡って続くことから来る精神的疾患(鬱症状など)もあります。増悪期には日常生活にも支障をきたし、仕事を続けられなくなる場合さえあります。また膵臓の機能の低下が進行すると、糖尿病などの合併症を引き起こすこともあります。長期の経過をたどる進行性の病気で、現在のところ完治する治療法はないとされています。「治療法がなく進行する」ということは膵臓の機能低下に一生つき合っていかなければならないということのようです。

  つまりこの病気には患者にとって大切な「回復の望み」が乏しいのです。実際、医学書や医療機関のホームページなどを読むと、気分が暗くなるような情報ばかりです。癌のように直接的に命への関わりを持つことは少ないのかもしれませんが、増悪期の痛みは耐え難いものがありますし、食生活を始めとする様々な面で生活が制約されます。 

  しかし、そうかといって、絶望にうちひしがれていても病気は良くなりません。完治はしないにしても、常に一直線に悪化するわけではありません。節制や養生を持続すれば、日常生活に支障のないような、医学用語でいうところの寛解(かんかい)の状態に至るという場合も多くあります。私は慢性膵炎の診断を受けて10年以上になりますが、以前は非常に調子の悪い時期もありましたが、2、3年前からは、自分なりの節制や養生によって、なんとか病気をなだめながら暮らすことができているような気がしています。

  この病気の大敵の一つはストレスです。病気について思い悩むこと自体が病気を悪化させる要因にもなるようです。ですからあまりマイナスに考えないことも大切です。罹ってしまったものは元に戻せません。罹ってしまったことを受け止め、そこからどのように過ごすかを考える方が賢明です。「明るく!慢性膵炎生活」というモットーは、この病気で苦しんでおられる方には不愉快に響くかもしれませんが、この病気についての「気の持ちよう」の大きさを考えて敢えて使っています。

  私はこの病気から来る不安を「吐き出す」ために、また病気との関わりを記録し、病気について知り、いかにつき合うかを模索するためにブログ(「慢性膵炎な私の毎日2」)を作っています。幸い、膵臓に不安のある多くの方が利用され、有意義な情報交換の場にもなっていると思います。ただ、ブログでは、情報が断片的になりがちで、なかなか整理がつきません。そこでブログで得た知識や皆さんから寄せられた体験を整理するために、このホームページを始めました。(更新は超亀です。ごめんなさい。)
  この病気は診断そのものが難しく、膵炎であることさえわからないまま苦しんでおられる方々が多いようです。
  そのような人々や膵炎である方々、また身近に患者がいらっしゃる方々にとっても役立つようなサイトになればと思っています。

  なお、私は医学の全くの素人であり、サイトやブログにコメントを寄せられる方々もほとんどの方が素人です。したがって中には誤謬や勘違い、迷信に近い情報が含まれていることもありえます。   医学的アドバイスは専門の医療機関にご相談ください。また、このページの情報に基づいてとられた行動が何らかの問題を引き起こしたとしても、その結果に対する責任は、私には一切取れませんので予めご了承ください。

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