慢性膵炎ノート

明るく!慢性膵炎生活

慢性膵炎の薬(その1)

慢性膵炎の薬には効能別にいくつかの種類があります。具体的には、①酵素の働きを抑えるもの②胃酸に働きかけるもの③点滴として使用するもの④膵液の流れを良くするもの⑤消化酵素の代わりをするもの⑥痛み止め、などです。
残念ながらどれも直接膵臓の炎症を改善させるものではないのですが、症状の度合いや変化に応じて時間をかけて使うと効果を発揮するものだと思います。

酵素に働きかけ膵臓を落ち着かせる


薬名 フオイパンカモステートアーチメントなど
主 成 分 名 「カモスタット」や「メシル酸カモスタット」と呼ばれる成分です。
製 品 一 覧 医薬関連のサイト「ここカラダ」による製品一覧
効 能 な ど慢性膵炎の薬の代表格です。「蛋白分解酵素阻害剤」と呼ばれていて、食事をしたとき膵臓が蛋白質を分解する酵素を出すのですが、その酵素の働きを弱め、よって膵臓への負担を減らす、というものです。最も一般的な製品は「フオイパン」で、お医者さんの世界では「慢性膵炎」→「フオイパン」というくらいに定番のようです。即効性のある薬ではなく、ゆっくりと「薄皮を剥がすように」効果が現れると言われています。私は発症の後、数ヶ月間フオイパンを飲んで確かに痛みが少しずつ軽減するのがわかりました。数年後に増悪した時もフオイパンのジェネリックを3年くらい飲みました。フオイパン自体は先発薬なので非常に価格が高いという特徴があります。製品一覧で見ていただくとわかりますが、後発薬より何倍も高価です。処方されると保険適用でもちょっと驚くような額になります。最近では患者が初めからジェネリックを希望できるようになっており、安いジェネリックを希望したくなりますが、フオイパンの方が後発薬より効き目が良いという医者もおられるようで、高いフオイパンを使うか、安い後発薬にするかはなかなか判断が難しいようです。私は初期のみフオイパンで後はずっと「アーチメント」というジェネリックにしてもらいました。個人的には効果は変わらなかったような気がします。どちらがよいかということについては、実際にジェネリックを試されて体質に合うかどうかを確認されればよいのではないでしょうか。副作用はほとんどないようなのですが、ただ私の場合、アーチメントの服用を続けていると、時々顔に小さく薄赤い斑点のようなものが出たことがあります。
備   考 フオイパンの発売は1985年です。自分の発症は1997年ですからフオイパンという薬が存在していてよかったと思います。

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