慢性膵炎ノート

明るく!慢性膵炎生活

慢性膵炎体験談

ひでおさん   (2006年6月)
 
  ある年の正月に突然激しい腹痛に見舞われ、休日当番医に駆け込みました。翌日、胃腸科を受診して胃炎と診断され、数年に亘り治療を続けたのですが、一進一退で良くならず、そのうちに抑鬱状態がひどくなり退職 → 失業 → 抑鬱状態悪化 → 就職 → 更に抑鬱状態悪化 → 腹痛の激化 → 病院を変える → 急性膵炎疑診 → 慢性膵炎確診 → 抑鬱状態更に悪化 → 入院 → 解雇通告 → 退院 → 寝たきり・・・と言う経過を辿っています。
  もっと早く膵炎と診断されていれば、違った展開があったはずです。膵炎の痛みには胃薬も痛み止めも効きませんでした。また、膵炎患者は胃や十二指腸も同時に悪くなっているのだそうですし、腸の働きが悪くなり消化不良や腸炎を起こしやすいということです。
  病院を変えたとき、最初は胃炎、十二指腸潰瘍、過敏腸症、逆流性食道炎、などと病名が付き、それぞれの治療をしたのですが全く効果が無く、最終的に慢性膵炎と診断されました。
  膵炎と診断されるまで何度も激痛に見舞われたのですが、胃の痛みと区別が付きませんでした。ピロリ菌の除菌や胃酸を押さえる薬、消化剤などで胃腸の状態が良くなって初めて左肋骨下の痛みに気付いたのです。
  痛みが激しいときでもお腹が腫れているという感覚は無く、エコー検査やCT検査でも異常無しでした。アミラーゼも正常範囲でしたが、リパーゼとトリプシンは高い数値が出ていました。
  膵炎の専門医は非常に少ないようで、当地にはほとんど居ないようです。私は普通の胃腸科では胃炎としか診断されず、内視鏡の専門医に診て貰ってようやく膵炎と診断され、治療が受けられるようになりました。今の主治医も決して膵臓に詳しいわけではなさそうですが、他に選択肢が無いので止むを得ません。
  長い時間がかかりましたが、抑鬱神経症の軽快とともに膵臓の調子も良くなり、何とか動けるようになって来ました。自分では意識しなくても、精神状態と膵炎は切っても切れない関係にあるようです。

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