慢性膵炎ノート

明るく!慢性膵炎生活

慢性膵炎体験談

tata38さん   (2008年1月)
 
  2007年1月27日~28日と、わが町の商工会青年部の旅行に行きました。 目的地は高松。移動はバス。バスの中では終始「飲む」「打つ」。 バスを降りてもほとんど飲む飲む。年一回のハチャメチャ旅行です。
   毎年旅行後は、それなりに体調を崩してました。ただ、これまでは数日の減酒で改善していました。
   ところが・・・ 今回はちょっと違いました。2~3日後だったと思います。夕食にサンマの開きを食べたのですが、食後しばらくしてから鳩尾部にチクチクするような痛みが現れ 、次第に鈍痛に変わりました。がまんできないほどの痛みではないのですが、食後の痛みって事にひっかかり、あまり眠れませんでした。その後2~3日食べると痛い(軽度)が続いたので、いろいろネットで調べてみると、どこかのサイトで医師の見解として、「食後痛は膵炎の可能性がある」とのこと。また、左背部を叩くと胃部裏に響くとのことを知りました。なんと、叩いたら響くじゃありませんか!気持ち悪いのでかかりつけの近所の医者を受診し、その際こちらから「膵臓かも?」 と申告しました。採血され、4~5日したら結果を聞きにおいでとのこと。
   次の受診日まで減酒したこともあってか、症状は消えておりましたが、結果は、膵臓由来のアミラーゼ値が高く(この際の検査結果を紛失してしまい、詳細数値は不明ですが、医師はたいしたことないと言ってました)膵炎があるな、とのこと。フォイパンを処方されました。この時、食事制限や禁酒についてはハナシ無し。続いてのエコー検査では、「ガンではないよ」程度でした。
   さて、それからです。なんせ膵臓ですから(ワケワカリマセン)、かなりビビッてそりゃあイロイロ検索しました。初期にヒットしてくるのは、カオルさんも書いておられますが医療機関関連の「お先真っ暗な内容」ばかりでした。でもたぶん、今の時代ネット上、患者さん本人も発信しておられるハズだと、キーワードをイロイロ変えて検索。結果、実はこの時期に既にカオルさんのサイトはブックマークしておりました。
   さて、ネットで得た、「食事制限や禁酒・入院したら絶飲絶食・代謝期、移行期 、非代償期・急性増悪」などと言う文言が気にはなっているものの、実際ほとんど症状が無く、いや、食べると腹が張って消化に時間がかかるって症状は日常的にあったのですが、今に始まったことでもなく、(詳しくは後述します)いつしか気にもならなくなり、特に4月~9月はまあまあ好調で、制限なく飲み食いしていました。ただその間ずっと軟便でしたが。まぁ何と言うか、症状が痛みというカタチで現れないと、なかなか節制ってできません。ただ、フォイパンはちゃんと飲んでいました。やっぱりヒビッてたんですねぇ・ ・・
   私の仕事はここ数年、9~12月が超多忙期ですが、その中でも最も忙しい10月の20日頃、今までとは明らかに違う腹部違和感がありました。痛みとは違うのですが、腹部の鳩尾から下腹部に至るまで、何処を押さえてもキュゥーと痺れるような感覚でした。これはおかしいと思い、いつもの医者を受診。膵炎用点滴(おそらくミラクリッド)を打ってもらいました。 症状は劇的におさまりましたが、その夜2回、水のような下痢をしたのを覚えています。
   その際の血液検査で、アミラーゼとリパーゼの値が基準以上。またエコー検査で今度は膵臓にのう胞があるとのこと・・・愕然 念のため、と約1ヵ月後に近所の県立病院でCT。結果は直径3センチの膵のう胞で、境界が明瞭で癌ではない。2~3ヶ月ごとにエコー検査でフォロー。膵臓に腫れはなく膵管に拡張無し、というものでした。
   それでも「痛み」が無いと調子に乗って少しづつ酒量も増え、それでも何事も無く年末年始を過ごしたのですが・・・ 1月10日、趣味である今年の初釣りにでかけました。なかなか好釣で午後2時に丘あがりし、3時の中途半端な時間に昼食。ここで、ラーメン・唐揚げ・ギョーザの膵イジメフルコース。ヤバいかな?なんとなくイケるかな?とか思いながら、同行の2人の手前もありましたし食ってしまいました。友人には誰にも膵炎のことは話してませんし。 その夜は、遅い昼食でもあり夕食は超軽めに済ませ、寝酒を飲んで寝ました。次の朝目覚めるとき、鳩尾と左肩がチクーッ、チクーッと痛みました。こんなことは初めてです。起きてからは前回点滴した時の様な状態になりましたが、普通に仕事をこなして1日終了。 翌日は土曜で医者は休診でしたが日曜の午前中はやっているので、その時に行こうと決意。 ところが、この土曜夜、仲間内の新年会の予定でした。とにかく様子を見て明日(当日)出欠を決めようと就寝。で12日土曜日、昨日よりは症状が多少マシになっていたので出席。自分なりにかなりおさえて飲み食いしたつもりだったのですが、翌13日(日)。この日とうとう「痛み」を経験することになります。
   朝起き掛けは昨日とほぼ変化なしで、少し用事を片付けて予定通りかかりつけの医者へ。 日曜と言うことで患者さんが多く、順番用紙に名前を書いてだいたいの待ち時間を聞き、いったん帰宅。コタツでテレビを見ていたんですが、違和感がだんだん痛みに変わり、その痛みがどんどん強くなり、今まで稀に膵臓があるであろう付近に違和感を感じたことがありましたが、違和感どころかはっきりした痛みとともに、膵臓そのものの存在感! 動くのもしんどい・・・やってしまった・・・ 約3時間ほど待って受診。「急性増悪」と言う言葉が医者の口から。 先生は「点滴が終わる頃には痛みおさまるわ」とおっしゃったのが・・・ 点滴が終わっても痛みおさまらず。座薬を投入。 医者「もう、入院するか?」  私「無言」   医者「数時間様子みてみるか?痛みがおさまらんかったら自宅に電話して。直ぐに病院段取りしたげるから」   私「そうします。入院するにしても、準備が・・・」 飲み薬以外に、経口痛み止めと座薬痛み止めをもらい帰宅。ずっと横になってました。祈るような思いで。
   結果、夕方から徐徐に痛みが和らいでゆき、夜にはほとんど取れました。痛み止めの類は追加使用無しでした。もちろん昼・夜はなにも食べられず、もちろん酒も飲まず寝ました。そして今日14日朝、痛みは完全に消えてました。背中を叩くと響きますが。朝食は葛湯。昼食はおかゆ。18時現在、少し違和感はありますが、痛みはありません。
   ここで少し脱線させてください。 私は2000年の夏に胆嚢を摘出しています。胆石発見は97か98年だったと思いますが、実はそれ以前から調子が悪いと食後もたれる(後述すると言ってたものです)といった症状を持っていました。ひどいときは昼食べたもののげっぷが夜6~7時になってもあがってくるというような。それは中学時代からありました。中学時代に人間ドックで調べてもらったことがあります。もちろん異常なし。成人して酒飲みになってから、そういった症状が頻発するようになり、90年前半からはほぼ毎年胃カメラを飲んでいました。そのたびに異常なし・・・。ただそういう症状は減酒によっておさまるのです。さて、その副産物で医者から、一度エコー検査しよか?と言われ受けた検査で胆石症が発覚。99年と00年に2度の発作があり(この痛みはハンパじゃないです。脂汗がダラダラ流れ、全く動けない。ただ、石が十二指腸に落ちると何事も無かったかのようにおさまります)、検査で分かった筋腫状にカチカチになった胆嚢を摘出しました。
   その後5年くらいは例の症状も稀になり、好調でしたが、2005年くらいから頻発。膵炎に至るって感じです。私は成人後、この23年間ほぼ毎日酒を飲み続けてきました。あまりの不調で1~2日抜くことはあってもごく稀で、今まで最高の禁酒期間は上述の胆嚢手術の10日間だけです。 ですから膵炎になった原因は完全にアルコールでしょう。ただ、もともと消化器官が強くなく、また胆石時代から膵臓もじわじわ痛んでいたのかもです。
   さて、膵炎ですが、昨日の「痛み」と出会うまでは、実は「オレは膵炎と違うんちゃうの?」 とどこかで思っていました。でも、昨日ではっきりしました。ビンゴです!! これはもう酒を止めるしかありません。もちろん脂肪食にも気をつけます。

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