慢性膵炎ノート

明るく!慢性膵炎生活

慢性膵炎体験談

ゆんさん   (2006年8月)
 
   私は28才女性です。3年前、会社の健康診断でアミラーゼ値が高いと言われ、念のため近くの病院に行きました。この病院では「自己免疫性膵炎の疑いがある」と診断され、名医がいると大学病院を紹介されました。自己免疫性膵炎は多量飲酒の中高年の男性が発病することが多いらしく、若い女性は珍しいと、先生は話してくれました。尿酸値もやや高めだったので、親戚に膠原病の人はいないかと聞かれました。
  私は、確かに飲酒も喫煙も嗜んでいましたが、過剰に摂取してもいないのになぜ膵臓?と訳がわからず、疑いを晴らす為にも、言われるがままに、尿検査(PFD)・血液検査・腹部エコー・CT・MRCP・合併症(シェーグレン症候群)の口喝・目乾燥の検査・保険が効かない血液検査を受けました。もともと肩凝りがひどかったのですが、先生に背中(左肩甲骨の下の辺り)を触られ、これは肩凝りではなく、膵炎からくる痛みなんだと気付きました。左脇腹の痛みも、社会に出てからストレスのせいか胃痛で胃薬をたまに飲んでいたのが、実は胃ではなく膵臓の痛みだったのかもしれません。この頃は、常に左脇腹痛と背中の痛み、食欲もあまりありませんでした。何とか仕事は普通に勤務してましたが夜は横になってうずくまったり、気を失って倒れた事もありました。検査の結果、これでは自己免疫性膵炎かはわからないと言われ、1週間入院をしてERCPを受けました。ERCPの結果は、自己免疫性膵炎の症状が断定できなかったので「とりあえず慢性膵炎」と診断されました。この時すでに4キロ痩せていました。アミラーゼやリパーゼがやや高いので脂肪分と飲酒を控えるように言われ、フォイパンとポリトーゼを服用しました。その後の定期検診で数値も落ち着き、腹痛もなくなり、薬もやめ、以前同様の生活に戻りました。すっかり完治して、病気じゃなかったんだ、よかった、と安心してました。
  ところが、2年ほど症状がなかったのに今年の5月、またあの激痛と下痢、身体の怠さが襲ってきました。痛みには山があり、横になりうずくまる日もありましたが仕事は何とか勤務しました。久しぶりの定期検診(血液検査)で、やはり数値は高くなっていました。改めてカルテをみると「特発性慢性膵炎(自己免疫性?)」と書かれてました。現在はたまにフォイパンを服用し、激痛の時に備えブスコパンも処方してもらいましたが、飲みたくないので気休めで持っています。先生にもブスコパンはできれば飲まないで、痛くなったら病院へ来るように言われました。
  今回の慢性膵炎の症状により、改めてこの病気と真剣に向き合わなければいけないと実感しました。今は普通に仕事もして、リスクはあるとは思いますが、この先出産も考えています。飲酒と脂肪分(コーヒーや刺激物も)は普段かなり控えているつもりですが、禁止されてはいないので、たまに過剰に摂取したらやはり症状がでてきます。合併症を起こさない為にも日々膵臓をいたわりながらストレスをためない様、楽しく過ごしています。

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